3. ワオーン系の攻略
3.1. ワオーン系総論
ワオーンとの戦闘では三和音又は四和音の聴取を行います。絶対音感保持者について、インターバルーンとの戦闘では二つの音の高さから音程を逆算することが比較的容易でしたが、ワオーンとの戦闘では三つないし四つの音の高さを5秒の回答時間中に聴取するのは困難です。したがって、絶対音感保持者であっても和音の種類を直接判別するのがよいと考えます。
第三部では、三和音及び四和音について、それぞれ判別のためのフローチャートを示します。第二部において「短二度、増四度、長七度については直感で判断できるようにしておくこと」と記載したとおり、ある和音に特徴的な音程を元に判別する方法です。
図3-1 ワオーン・トライトーン[1]
図3-2 三和音の判別
最初のステップについて、長三和音が明るい感じで短三和音が暗い感じというのは洗足オンラインスクールによる攻略ページの記載と同じです[2]。減三和音及び増三和音が奇妙に聞こえるのは完全音程(完全四度及び完全五度)が含まれないことも一因かと思います。
戦闘に慣れていくと減三和音と増三和音の聴取は直感で判別できるようになりますが、慣れないうちは減三和音に含まれる増四度の響きを聴き取るように意識すると多少の手掛かりにはなります。ワオーン系は全ての転回形を出題してくるものの、図3-3のとおり、減三和音についてはいずれの転回形も必ず増四度を含むので、常にこの方法で確認可能です。
なお、増三和音については全ての転回形で長三度を含み、長三度は減三和音に含まれませんので、長三度に注意を向けることでもこの2和音を判別可能です。本稿ではより響きの特徴的な増四度に焦点を当てています。
図3-3 減三和音と増三和音の転回形
図3-4 ワオーン・セブンス[1]
ワオーン・トライトーンとの戦闘では七の和音(根音に対して七度となる音が付加された和音)の聴取を行います。選択肢は長七和音、短七和音、減七和音、属七和音、導七和音の五つです。ワオーン・トライアドより選択肢が一つ多いので、図3-5のように判別のためのステップ数が増えています。
図3-5 七の和音の判別
七度の音程が不協和音程なので全体的に濁った響きにはなりますが、増四度を含まない長七和音と短七和音は増四度を含む和音よりも比較的澄んだ響きになります。長七度と短七度はいずれも長三和音と短三和音をその中に含むため判別が困難ですが(図3-6)、長七和音は響きが特徴的な長七度又は短二度を含むため、ここに意識を向ければ判別可能です。なお、これらの音程は短七和音だけでなく他の七の和音にも含まれない音程のため、長七度又は短二度が聞こえたら長七和音が確定します。
増四度音程を含む三つの和音の判別についてはかなり主観的な言葉で記載しています。減七和音が他の二つの和音よりも鋭い印象を受けるのは、この和音のみ完全音程(完全四度又は完全五度)を含まないためかと思います。残った二つの和音について、属七和音は長三和音を含むためやや明るく、導七和音は短三和音を含むためやや暗く聞こえます(図3-6)
図3-6 七の和音の基本形と三和音の関係
3.4. ワオーン・マスターとボス戦
ワオーン・マスターとボス戦では、三和音と四和音の両方が選択肢となります。四和音は根音に対して七度の音の響きが独特なので基本的に三和音と間違えることはないのですが、唯一減三和音は減七和音との混同に注意が必要です。
減七和音は構成音からどのように3音を取っても減三和音になる性質を持ち(図省略)、非常に響きが似通っています。減三和音又は減七和音らしき音が聞こえてきたら、慌てずに音の数を数えると取り間違いが少なく済みます。ただしボス戦で体力が残り少ないときなど精神的に追い詰められた状況では、減三和音から聞こえないはずの四つ目の音が聞こえ始めますのでお気を付けください。
以上、ワオーン系の音霊の攻略法について述べました。音霊には他にネイローン系(楽器の音色)とフーズワークス系(作曲家)がいますが、いずれも聴取の対象が具体的であり、出題対象さえ覚えてしまえば簡単なので省略します。第四部では洗足オンラインスクール内外のコンテンツを利用した各音霊の個別対策などに触れ、一連の攻略記事の結びにしたいと思います。
参考文献
[1] 洗足オンラインスクール (2017). 聴音RPG【失われた音問村】. JavaScript版.
[2] 洗足オンラインスクール. 失われた音問村 攻略法.